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橋の臨床成人病学入門

橋の臨床成人病学入門

著 者  :三木千尋

発行(売)元:建設図書

価 格  :2,750円(2,500円+税)

コード  :978-4-87459-220-5

発行年月 :2017年09月

判 型  :A5判

頁 数  :220

基本配送手数料390円(沖縄県及び島しょ部等は除く)※東京官書普及(株)運営のインターネット書店会員はインターネット注文に限り配送手数料無料。

主な内容

(「はじめに」から) 本書では,最近の社会問題ともいえる「社会インフラの老朽化」について,著者が長年の専門としてきた橋を中心に,実際に何が起きているのか,そして,これからこの問題に対してどのように立ち向かっていくのか,講演などのいろいろな機会でお話ししていること,感じていることをまとめた. 第1部では「インフラの老朽化問題」について,今何が問題にされて いるのか,そして,同様な状況をわが国よりも30年ほど早く迎えた米国の経験について述べる. 第2部では「橋の強度と耐久性を考える」として,橋の長期強度を設計ではどのように考えてきたのか,また,橋に使われる材料の経年劣化現象とはどのようなものかについて概説する.大学での講義内容と近い内容である. 第3部では「事故に学ぶ」として,今までに経験した事故と,そこから得た教訓について述べる. 第4部では「事故を防ぐには」として,経年劣化で最も深刻な疲労問題を取り上げる. 第5部では「これから何をすべきか」として,私見を述べた. 本来,地味であり陽が当たらないこの分野に対して,多くの技術者や研究者が関心を持つようになるとは,全く予想もしなかったことである.本書がこの分野に関心をもつ多くの方々の参考になれば幸いである.目 次 CONTENTSはじめに第1部 インフラの老朽化問題 第1章 インフラは老朽化するのか1-1 これまでの取組み1-2 インフラの性能の経年劣化1-3 メンテナンス元年 第2章 インフラの宿命は じ め に2-1 架け替えか修繕か:社会的損失 第3章 米国の経験に学ぶ は じ め に3-1 米国でのインフラの荒廃3-2 荒廃するアメリカ(America in Ruins)レポート3-3 ニューヨーク,21世紀への架け橋レポート3-4 Williamsburg橋:補修か架け替えか(Rehabilitation versus Replacement)第2部 橋の強度と耐久性を考える第4章 橋の構造設計と寿命4-1 橋の強度設計4-2 橋の寿命50年説4-3 経年劣化と既存不適格4-4 実績としての橋の寿命4-5 自然力に対する設計荷重からの考察4-6 本州四国連絡橋の設計での考え方 第5章 構造材料の経年劣化現象5-1 橋梁部材の破壊モード5-2 鋼の製造,鉄鉱石から鋼材まで5-3 鋼の基本的な性質5-4 ぜい性破壊と破壊じん性5-5 疲  労5-6 座 屈 現 象5-7 腐  食5-8 異種金属腐食5-9 環境誘起破壊第3部 事故に学ぶ第6章 経年劣化による事故6-1 初期の溶接構造の橋梁の崩壊:ベルギーHasselt橋6-2 鋼プレートガーダー橋の疲労:オーストラリアKing’s橋6-3 米国での道路橋の経年劣化認識のきっかけ:米国Point Pleasant橋6-4 米国幹線道路の橋梁の崩壊:米国Mianus橋6-5 ぜい性破壊の例:米国Hoan橋6-6 トラス橋の崩壊:米国ミネアポリスⅠ-35W第7章 国内での大規模疲労対策プログラム7-1 ピン結合鉄道トラス橋7-2 東海道新幹線橋梁の疲労設計と疲労損傷の発生7-3 東海道新幹線のリハビリテーションプログラム7-4 日本の道路橋の疲労7-5 鋼製橋脚隅角部の疲労第4部 事故を防ぐには 第8章 溶接構造物の疲労照査の方法8-1 溶接継手部の疲労8-2 公称応力範囲ベースの疲労設計8-3 米国Lehigh大学の大型疲労試験8-4 本州四国連絡橋公団の疲労試験(本四疲労)8-5 その後の日本での疲労設計の流れ8-6 局部応力ベースの疲労照査8-7 理解できない疲労対策8-8 疲労照査のポイント第9章 橋梁に生じる疲労とその分類9-1 分類1:溶接時に残された欠陥を原因とした疲労  9-1-1 プレートガーダー橋下フランジ板継ぎ溶接部9-2 分類2:疲労強度の低い構造ディテール,継手の採用  9-2-1 連結板貫通タイプの仕口;山添橋9-3 分類3:設計では想定していない力の作用  9-3-1 プレートガーダー橋やボックスガーダー橋の支承ソールプレート 9-3-2 桁端の切欠き部  9-3-3 プレートガーダー橋の主桁と横桁の接合部  9-3-4 トラス橋の床組部材  9-3-5 上路アーチ橋の垂直材  9-3-6 鋼床版構造9-4 分類4:構造物の想定外の挙動  9-4-1 新幹線橋梁での振動疲労  9-4-2 風による振動  9-4-3 路面の交通振動により誘起される振動疲労 第10章 道路橋疲労の原因は過積載トラック10-1 活荷重と応力範囲10-2 道路橋の設計自動車荷重10-3 自動車荷重の実態10-4 Weigh in Motion (WIM)第11章 腐食および応力腐食割れによる事故11-1 木曽川大橋11-2 辺 野 喜 橋11-3 新 菅 橋第5部 これから何をすべきか第12章 点検と診断の高度化12-1 経年劣化とバスタブカーブ12-2 点検における4W1H 12-3 点検と診断はチーム作業  12-3-1 事例-1 12-3-2 事例-2第13章 真の体力を知る新しい技術13-1 構造解析:梁理論からFEMへ13-2 点検における非破壊検査13-3 SIP13-4 モニタリング第14章 プラス100年プロジェクトの提案14-1 なぜプラス100年か14-2 研究と技術開発の必要性14-3 人材育成は火急の課題14-4 情報の集約とスマート化14-5 現代文明の礎を壊さないために あとがき索 引

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